おさむらい
ピーナッツみたいな形、葉緑素を持っている。
もっと勉強しろ
そんなところです。
ですが、この小さな小さなミトコンドリアが健康に大変重要な役割を担っていることが最近の研究結果ではわかってきています。
「がん」にも大きく関連しているという研究もあったりします。
この記事では、ミトコンドリアとはどういったものか、どうすればミトコンドリアをうまく活用できるかを説明していきたいと思いますので、最後まで読んでいただければ幸いです。
ミトコンドリアとは
ミトコンドリアとは上記のような形状の人間とは別のDNAを持った細胞小器官です。
また、細胞一つに300~400個のミトコンドリアが存在していると言われ、全身で体重の10%を占めています。
ミトコンドリアは独自に分裂、増殖します。
主な働きは、私たちが活動する為のエネルギーを作りだしてくれています。
別のDNAというのは、もともとミトコンドリアと細胞は別々の細胞で、ある時から細胞の中で一緒に暮らすようになりました。
私たち(ミトコンドリアを細胞内に持っている真核生物)は、ミトコンドリアと一緒に暮らすことで、エネルギー効率がよくなり、進化することができたと言えます。
ミトコンドリアは生命の原点で、健康に大切な存在だと言えると思います。
ミトコンドリアの働き
私たちが生命を維持し、体温を保ち、体の構造を維持し、生命活動 を続けるためには、絶えず大量のエネルギーが必要です。
そのエネルギーを生み出しているのがミトコンドリアです。
ミトコンドリアは酸素を使い、糖や脂肪からエネルギー(ATP)を作り出します。
ミトコンドリアは活動する為の発電所のようなイメージです。
効率よくエネルギーを作るために必要なビタミンB1
糖や、脂肪をエネルギーに変換するための最初のステップでは、ピルビン酸デヒドロゲナーゼという酵素を使います。
この酵素の働きを大きく助けてくれるものがビタミンB1になります。
ビタミンB1が不足していた場合、どんなに栄養素が足りていた場合でも効率よくエネルギーを生産することができず、脚気を引き起こし、大量のエネルギーを必要とする心臓や神経が障害されます。
1日約1.0mg程度の摂取が必要になりますが、健康的な食事をとっていれば問題なく摂取できています。
しかし、肉体労働やス ポーツあるいは強いストレスのかかった状況では、ミトコンドリアはフル稼働してエネルギーを作り出しているため、ビタミンB1の供給が追いつかない場合もあります。
ミトコンドリアの悪い点
活性酸素
ミトコンドリアが生成する活性酸素が体の構成成分を酸化させてしまい、老化の原因になります。
ミトコンドリアが劣化すると疲労状態になったり、さらには細胞死など様々な不具合が出てきます。しかし、活性酸素がなければ、私たちは病原菌を殺すことができず、今日食べた食べ物でお腹を壊しかねません。このように、活性酸素はヒトが生きていくためには必要な物質です。
ミトコンドリアとがん
2012年9月30日英国の科学誌「ネイチャー」(オンライン版) 良性腫瘍のがん化はミトコンドリアの機能低下が原因である事が神戸大学大学院医学研究科の井垣達吏・准教授らの研究で分かりました。
理由は特定の発がん性化学物質が人間のDNAよりもミトンドリアのDNAに結合しやすいことです。
また、活性酸素の介在が重要で、活性酸素を取り除けばがん転移を抑制できるのはないかと考えておられます。
ただし、がん転移は様々な要因があり、要因の一つに過ぎません。
2012年9月30日英国の科学誌「ネイチャー」(オンライン版) 良性腫瘍のがん化はミトコンドリアの機能低下が原因である事が神戸大学大学院医学研究科の井垣達吏・准教授らの研究で分かりました。良性腫瘍が悪性化し、周囲の組織への浸潤や転移が起きるようになってがん(悪性腫瘍)になります。
ミトコンドリアを良い状態に保つには
劣化したミトコンドリアは活性酸素を必要以上に生成してしまいますので、ミトコンドリアの状態を良い状態に保つことが大切になります。
ミトコンドリアの機能保護にはカルニチンが有効だと考えられています。カルニチンを多く含む赤身の肉(羊肉、牛肉など)にはビタミンB1なども含まれています。
また、ミトコンドリアを増やす方法としては、エネルギーが足りないと感じることです。
「ひとつは身体に寒さを感じさせること。ひとつは運動によってエネルギーを消費すること。そしてカロリー制限をすること。強めの運動を心がける、あるいは週に1回1食抜くといった習慣を続けるだけでも、2週間でミトコンドリアは増えていく。鍛えれば鍛えるほど、ミトコンドリアは増えてくれるし活性も出るのです」
と、日本医科大学教授の太田成男先生がおっしゃっています。太田先生は30年以上にわたってミトコンドリアと健康の関係を追い続けてきた、ミトコンドリア研究の第一人者です。
まとめ
ミトコンドリアは細胞の司令官であり、エネルギーの発電所です。
司令官が間違った指示を出しつづけてしまえば体の調子が悪くなって当然です。
- カルニチンを多く含む赤身の肉(羊肉、牛肉など)を摂取する
- 寒さを感じさせる
- 運動によってエネルギーを消費
- カロリー制限をすること
良質なタンパク質を摂取して、ミトコンドリアの状態を保つことを意識した食生活を心掛けていきましょう!